介護業界は人材不足に悩まされており、給料が比較的低いという点も常に問題視されています。介護の仕事は、掃除や洗濯といった専門性を必要としないものから、入浴介助や排せつ介助といった肉体労働や利用者の心のケアを行う専門性が必要とされる仕事が混同されていることが特徴です。一般的な介護職のキャリアアップの道として、介護職員初任者研修からスタートし、その後実務者研修を受けてから、介護福祉士の資格を取ることが王道と言えます。ですが、介護福祉士の資格を取得しても年収は平均して250万円から400万円前後と、その労働内容に反して安すぎるため、さらなる待遇改善のために、介護福祉士の上位資格と呼ばれる「認定介護福祉士」を取得することがお勧めです。

現場で介護を行うのが介護福祉士だとすれば、認定介護福祉士は事業所や施設のチームマネジメントを担当することになります。また、その他行政や他の職種と連携して地域全体による包括ケアシステムを促進したり、介護講座を開催したり介護力向上のためのプランを開発したりと、多種多様な高い能力が求められています。認定介護福祉士になるには、必要な知識と技術を習得するために、「認定介護福祉士養成研修1類」と「認定介護福祉士養成研修2類」を修了することが条件です。

2011年に厚生労働省により導入された「認定介護福祉士」ですが、実際に研修を受け登録されている人数はまだまだ少ないですので、これから資格を取得してキャリアアップを考えている方にとってはチャンスとなるでしょう。